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生活・自然環境での被ばく線量を調べる

再処理工場から排出される放射性物質の環境への影響を正確に評価するためには、あらかじめ周辺の天然放射性物質の分布や普段の生活、あるいは自然環境で受ける放射線の量等を把握しておく必要があります。そこで以下のような調査を行っています。

生活環境における外部被ばく線量の調査

図3.1 これまでの環境中でのガンマ線線量率測定は、人工物が少ない地点で行われるのが普通でした。しかし、実際の生活環境では建物のような人工物が多く存在しており、それらから出るガンマ線が生活環境ガンマ線線量率に与える影響は無視できません。

そこで、六ヶ所村及び青森県内主要都市での住宅や職場、学校といった環境別、並びに個人別を対象とした線量測定を行い、より現実的な生活環境での被ばく線量を調査しています。 

アルファ線を出す天然放射性物質の調査

図3.2 再処理工場ではウランプルトニウムといったアルファ線を出す放射性物質を多く取り扱っています。安全審査上ではこのようなアルファ線を出す放射性物質の排出が想定されていますが、その濃度は天然に存在するアルファ線を出す放射性物質の濃度に比べてきわめて小さい値となっています。

しかし、再処理工場が立地する六ヶ所村周辺環境中のアルファ線を出す天然放射性物質の分布をあらかじめ把握しておくことはバックグランドデータとして重要となります。そこで、陸上・水環境中での濃度分布及び土壌あるいは堆積物の深さ方向の分布、また水環境への主要供給源と考えられる大気降下物中の濃度について調査をしています。

水生生物の線量評価法に関する調査

図3.3 これまでは、環境は放射性物質が移行する経路としてのみ考えられ、環境への影響=人体への影響、という考え方で評価がされてきました。しかし、最近では環境生態系への影響についても評価すべきという議論がされています。

そこで、再処理工場周辺での代表的な環境である沼に注目し、そこに住む水生生物が自然環境中で受ける放射線量を評価できる手法を確立するために調査を行っています。水中ガンマ線線量率の測定や各種水生生物に含まれる放射性物質の濃度測定、また水生生物が受ける被ばく線量を評価するためのファントムの作成を行っています。