環境移行パラメータの取得
及びサブモデルの構築に関する調査

陸圏蓄積評価調査

再処理工場から大気排出されるトリチウム放射性炭素は、 HTO(トリチウム水)や14CO2(放射性炭素から成る二酸化炭素)の形で排出されるため、光合成により植物に取り込まれて有機物となり、最終的に土壌に長く滞留すると考えられます。

そこで、排出されるトリチウムや放射性炭素の再処理工場周辺の耕地やクロマツ林への蓄積及び土壌中での有機物分解等による挙動を予測する手法を開発し、環境への蓄積を評価することを目的として調査を行っています。

畑地におけるトリチウム蓄積調査

これまでの調査で、畑地作物の光合成によるトリチウムの取り込みについて重水素を用いて実験を行い、生育段階別のトリチウムの取り込みを推定できるモデルを構築しました。環境中で水として存在するトリチウムの畑地への蓄積を評価するためには、作物への取り込みに加えて、降水により畑地土壌に供給されるトリチウム水の植物による吸収を考慮する必要があります。そこで、土壌水の下方浸透量調査を行い土壌中での水循環過程を評価し、これらを総合して畑地におけるトリチウム蓄積モデルを構築するために調査を行っています。

図2.1.4_1

牧草地におけるトリチウム蓄積調査

牧草地へのトリチウムの蓄積に関するモデルを構築するため、牧草の生育段階別でのトリチウムの取り込みについて重水素を用いて実験を行っています。また、降水により牧草地土壌に供給されるトリチウム水の牧草による吸収を考慮する必要があることから、土壌水の下方浸透量調査を行い土壌中での水循環過程を評価します。これらを総合して牧草地におけるトリチウム蓄積モデルを構築するため調査を行っています。

図2.1.4_2

クロマツ林における放射性炭素・トリチウム蓄積調査

再処理工場から排出される放射性物質濃度が一番高くなると予測されている地点にはクロマツ林が分布しています。そこで、再処理工場から大気排出されるトリチウムや放射性炭素を対象として、クロマツ林への蓄積について評価を行い、放射性炭素・トリチウム蓄積モデルを構築します。

放射性炭素の蓄積に関する調査では、光合成により取り込まれた後の有機物生成量調査や、樹木から土壌への移行経路である落葉等での土壌への炭素供給量に関する調査を行います。またトリチウムの蓄積に関する調査では、降水によりクロマツ林土壌にトリチウム水が供給されることから、土壌水の下方浸透調査を行い土壌中水分の下方浸透速度を評価します。

図2.1.4_3