作物(稲)への炭素移行について

閉鎖型生態系実験施設の植物栽培モジュール内で稲を栽培し、安定同位体炭素13(13C)を含む二酸化炭素を入れて、各生育時期に取り込まれた炭素が収穫された米に残る割合について調査を行いました。

実験では、種まき後それぞれ17、35、49、63、74、84、95、104、112、119日目の時点で炭素13を含む二酸化炭素にばく露した稲を栽培・収穫し、可食部である米の炭素13濃度を測定しました。
図2.1

その結果、稲の出穂期である種まき後約70日以降に取り込まれた炭素が米に残る割合が多くなることがわかり、その約80%を占めることが明らかとなりました。
図2.2

再処理工場から放出される放射性物質の炭素14は、主に二酸化炭素の形で放出されることが想定されており、一部が作物に取り込まれることが予想されています。しかし再処理工場の運転状況や気象条件等から、実際の作物は生育期間の中で炭素14を含む二酸化炭素にばく露される条件が変動することが予想されます。本実験データは作物に取り込まれる現実的な放射性炭素の量を求める作物炭素移行モデルの一部となります。