がんを退治する免疫の働きと放射線(2)

放射線照射マウスへのがん細胞移植実験 

低線量率放射線を400日間連続照射したマウス、及び放射線を照射しないマウス(非照射マウス)それぞれに同じ日齢でがん細胞を移植して比較する実験を行いました。もし放射線によって免疫機能が弱くなった場合、がんを排除できずに速く進行してしまうことが考えられます。同じ日齢の非照射マウスを使う理由は、免疫の働きが日齢によっても変化し高齢になるほど免疫機能が低下してがんの発生頻度が大きくなるためです。
図5.2.1

本実験はメスマウスを対象として行い、移植したがん細胞は卵巣がんの細胞をマウス体内から取り出して培養したものを使用しました。1日あたり1ミリグレイの放射線を400日間照射したマウス(総線量400ミリグレイ)、1日あたり20ミリグレイの放射線を400日間照射したマウス(総線量8000ミリグレイ)及び同じ日齢の非照射マウスの背中の皮膚下に照射終了後同時に卵巣がん細胞を移植し、60日間にわたって飼育観察を行いました。