図5.0

トリチウムの影響に関する調査

 再処理工場から排出されるトリチウムは、周辺住民の被ばく線量を評価する上で、重要な放射性物質の一つです。トリチウムは大気排出、海洋排出の両方の経路が考えられ、気体状の水素(HT)やトリチウム水(HTO)などの異なる化学形で排出されます。

 排出されたトリチウムは主に水(HTO)の化学形で人体に移行することが考えられますが、農産物や水産物等に取り込まれて有機物中のトリチウム(OBT)の化学形となり、飲食等を通じて人体に移行することも想定されます。トリチウム自体は、放出される放射線のエネルギーが小さく、皮膚の角質層を透過できないため、体外からの被ばくはほぼ無視することができますが、水や有機物として体内に取り込まれた場合の被ばくによる影響の評価については、科学的な知見がガンマ線やエックス線と比べると少ないところがあります。

 これまで、トリチウムの環境移行や体内に取り込まれた後の被ばく線量評価については調査を行ってきましたが、この調査では、あまり科学的な知見が無い影響評価に関する調査を中心に以下のような内容で取り組んでいます。

図5.1