排出放射性物質影響調査

用語解説

プルトニウム

プルトニウム(Pu)という元素は、原子番号94番の元素です。以下に示すような同位体があり、全て放射性同位体です。

画像:プロトニウム元素の種類

プルトニウムは、原子力発電の燃料であるウランに中性子が捕獲されてできる超ウラン元素の代表的な放射性物質です。その中でもプルトニウム239は多く生成し、半減期24000年でアルファ線を出してウラン235に変化します。またプルトニウム239は中性子の衝突により核分裂する性質もあります。

プルトニウムが体内に取り込まれる経路は主に二つあります。口から取り込まれた場合には、胃腸での吸収率が0.1%以下であるため、大部分が大便とともに排出されます。呼吸によって取り込まれた場合には、気管や肺に沈着しますが、その多くは繊毛によって食道に送り出され、大便とともに排出されます。食道に送り出されずに肺に残ったプルトニウムは、酸化プルトニウムの場合は肺に沈着し続けますが、硝酸プルトニウムの場合には肺に沈着するとともに徐々に血液に移行し、肝臓、骨にも沈着します。

画像:プロトニウム239からウラン235への変化

過去の核実験により環境中に放出されたプルトニウムが、土壌中に微量存在しています。

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