白血病は、主に骨髄中に存在する造血細胞の増殖や分化を制御する働きを担う遺伝子の変異によって引き起こされ、正常な血液が作られなくなることから血液のがんと呼ばれます。特に白血球が異常に増殖して血液が白濁するので白血病と呼ばれますが、リンパ球系や赤血球でも異常が起こることがあり、白血病には様々なタイプのものがあります。
最近の研究では、「白血病幹細胞」と呼ばれる白血病を発症するもとになる細胞が存在することが知られてきました。その起源となる造血細胞の違いにより様々なタイプの白血病があります。白血病幹細胞は造血幹細胞と同様に自己複製をして白血病細胞の生産を行います。また白血病幹細胞の複製能力は造血幹細胞よりも高く、細胞分化機能の一部が損なわれているために、未成熟な造血細胞に類似した細胞を活発に生産します。
関連用語解説 遺伝子 がん遺伝子 造血細胞
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