排出放射性物質影響調査

用語解説

トレーサー

トレーサー(tracer)は「追跡子」と訳され、物質の動きを調べるために加えられる目印となる物質、という意味があります。目印になるためには、対象となる物質と同じ動きをすることが必要で、且つ判別するための異なる点が必要です。そこでトレーサーとして、放射性同位体(放射線を出す性質を目印に)や安定同位体(重さが異なることを目印に)が利用されます。

トレーサーが使われはじめた頃は「トレーサー=放射性物質」であり、放射性物質から出る放射線を目印として利用していました。しかし分析技術の進歩によって元素の重さの違い(同位体)を判別することが容易になり、安定同位体をトレーサーとして使用することが一般的になっています。

画像:再処理工場から排出されると予想される炭素14(放射性炭素)の環境中や人体内、家畜、植物等での動きについて調査を行っています。

排出放射性物質影響調査では、再処理工場から排出されると予想される炭素14(放射性炭素)の環境中や人体内、家畜、植物等での動きについて調査を行っています。炭素の約99%は炭素12であり、安定同位体である炭素13をトレーサーとして使用し、炭素14の動きについて推定しています。

関連情報

用語解説一覧へ戻る