排出放射性物質影響調査

用語解説

安定同位体

同じ元素でも、化学的な性質は同じで、重さの異なるものが存在します。それは、元素の原子核を構成する陽子の数は同じで、中性子の数が異なるものが存在するからです。このようなものを同位体とよび、更に安定なもの、放射線を出すもので以下のように区別されます。

安定同位体

放射線を出さず且つ半永久的に存在量も変わらずに存在する同位体

放射性同位体

放射線を出して他の元素や状態に変化する同位体

例えば水素の場合、通常は陽子1個、中性子は0個というものがほとんどですが、わずかに重水素(2H:中性子1個)、トリチウム(3H:中性子2個)という同位体が存在しています。このうち通常の水素及び重水素は安定同位体であり、トリチウムは放射線を出しますので放射性同位体と呼ばれます。

画像:水素種類

元素は約110種類程度ありますが、同位体は短寿命の放射性同位体まで含めれば2000種類以上あるとされています。その中で安定同位体は約260種類であり、一番軽い水素(質量数1)から一番重いビスマス(質量数209)まであります。ただし最近の研究では、ビスマス209は極めて長い半減期(1,900兆×1万年)を持つという報告がされています。

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