生物が放射線を被ばくすると、その細胞中の染色体に発生する異常頻度は線量の増加に伴い高くなります。より低い線量率や線量で染色体異常が検出できるような手法を確立し、その異常頻度の変化から被ばく線量を推定できるような技術について調査を行っています。
そこでマウスに放射線を照射して、二動原体染色体異常及び環状染色体異常頻度について調査した結果を以下に示します。
1日あたり20、400ミリグレイの低・中線量率放射線を長期間照射したマウスの染色体異常頻度と線量との関係について表したグラフです。その結果、線量の増加に伴い染色体異常頻度が増加することがわかりました。また同じ線量でも、線量率が低い方が異常頻度も低くなるという結果が得られました。
更に1日あたり20ミリグレイよりも低い線量率、より少ない線量で染色体異常の検出が可能となるよう調査を行っています。
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