排出放射性物質影響調査

用語解説

炭素13

人間をはじめとした生物の体を構成する基本的な元素である炭素には、炭素12、13、14の重さの異なる3種類の同位体が存在します。炭素12が約99%とそのほとんどを占めていますが、炭素13が安定同位体として約1%存在しています。また放射性同位体である炭素14は存在比1兆分の1と非常にごく微量存在しています。

画像:炭素の種類

炭素は生命の基本となる有機物質の骨格となる重要な元素であり、炭素の環境中や生体内での動きは生命活動と直結しています。この炭素の動きを調べたいとき、炭素13が非常に活躍します。分析装置により炭素12、13を見分けることができますので、例えば人間の体内の動きを調べたい場合、炭素13を含む割合を多くした物質を人間に投与して、呼気や排泄物、血液等を分析することで体内の動きを推定することが出来ます。

画像:体内に取り込まれた炭素13のイメージ

このように調べた結果は、例えば放射性炭素が一定量体内に入った場合、人間がどのくらい内部被ばくするかという推定をするための基礎的なデータとなります。

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